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『鹿男あをによし』と『武士道シックスティーン』

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万城目学の『鹿男あをによし』と誉田哲也の『武士道シックスティーン』(とそのシリーズ)

両方とも剣道がストーリーに大きく関わってくる。

『鹿男〜』は後半に突入する際の最大の盛り上がりだし、『武士道〜』は物語の根幹である。ってか、主題。

 

この二つを読み比べて、ちょっと気になったことがあったので書いてみる。

 

『武士道〜』シリーズはライバル戦前の物語としては当て馬のような選手のようなメインのキャラクター以外もしっかりと名前がついている。今手元にないから紹介できないけれど。

一方で、『鹿男〜』ではヒロインの堀田以外は一切名前が出てこない。剣道部の部長はあくまでも「部長」と呼ばれたまま、物語からフェードアウトしていく。

 

『武士道〜』は剣道という部活に青春(=彼女らのアイデンティティ)をかけた物語であるから、例えモブキャラのような選手でも「負けた」という事実をしっかり書いているのではないかなと思う。

『鹿男〜』はあくまでも物語のしかけでしかないから、堀田以外の選手のことはなんだっていいのよね。登場人物の名前を増やしたら読者側としてはこいつの名前も覚えていないといけないのか?! ってなるからそれは面倒だしねぇ。

 

 

そりゃあ主題じゃないし、求めてるものが違うからね、って言われてしまえばそれまでなんだけれどもさ。

 

 

 

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)

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武士道シックスティーン (文春文庫)

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