映画見た『俺たちに明日はないッス』
ネタバレあり。
高校生の”性春”って、この映画のように直接的ではなくても、内面で考えていることはこんな感じだったよなぁ、と思い返してみた。
高校生の時はほんと、いっつもセックスの事ばかり考えていた。(今も大して変わらないけども) セックスは憧れだった。
今だったら…3億円当たったらどうするか? とか考えるレベルで途方もない遠くの世界の出来事だった。
セックスをするというのは肉体的快感に留まらずあらゆる分野において自分を変えてくれるものに違いない、と。
恋愛ってわからないなと呟く安ぱいに、比留間は「女の方がわからない」と答える。
セックスがわからない峯(だからこそできてしまうのだから)
皆異性に関して知識がほとんどない。希望だけが前へ前へと進む。
ヤリまくることができる希望に、女の体の不調という壁が立ちはだかる。
恋人は心で選ぶものなんだという希望に、見かけで選ばれたという現実が立ちはだかる。
セックスは好きな人とするべきなんだという希望に、妊娠という現実がやってくる。
希望なんて言葉軽々しく使うな! とラストシーンで比留間は大人を殴る。
そうだ、希望なんてのはまやかしにすぎないのだ。
17歳を待ち受けているものなんて、明日という現実しかない。
でもずっと見ないふりをして生き続けていくことができたのだ、高校生の時は。